第3話
そして、月曜日...
俺が歩いていると後ろから
りんが走って俺にわざとぶつかり、
りん:『お前わざと置いていっただろ。俺大学でずっと待っとったんぞ。』
れい:『お前女子と喋ってたじゃねーかよ』
りん:『れいお前嫉妬してんだろ笑言い訳してんのバレバレだっつの。』
笑いながら俺をおちょくる。
れい:『ちげーよ。楽しそうにしてたから気を使って先に帰ったんだよ。お前どうせナンパでもしてたんだろ。』
りん:『し、してねえし。話しかけられたんだよ、』
相変わらず漫画のような嘘の下手さだ。
りんー!れい!
あすかが前から手を振っている。
風邪だったが今は元気そうで
いつものあすかに戻っていた。
りん:『おー!あすかお前良くなったのかよ。』
その瞬間。俺の頭によぎった。
この言葉...どこかで...。全身に寒気が走り、
冷や汗が止まらなくなった。
あすか:『うん!れいがずっと世話してくれてさ、お陰様でこの通り!』
一昨日みた夢と一緒だ、
俺は一旦、自分を落ち着かせた。
待てよ、ただのデジャブじゃねえか。
珍しくも何ともねえよ。大丈夫、大丈夫。
そう自分に言い聞かせた。
りん:『れいお前やるじゃんかよ。お嫁さん行けるんじゃね?』
あすか:『てかれいって好きな人とかいないの?れいから好きな人のこと聞いた事ないんだけど』
大丈夫、大丈夫と思っているはずなのに、
なぜが心臓の鼓動がどくどくと響くように身体に伝わってくる。変わらず冷や汗も止まらなかった。
りん:『れいー、おい、お前大丈夫か?体調でも悪いのか?』
あすか:『嘘!私のが移った?』
そういえば夢はここで途切れていた。
あすか:『れいー?大丈夫なん?』
はっ!俺は我に帰りあすかとりんが心配そうに見ているのに気がついた。
れい:『あぁ大丈夫!ごめんな、』
りん:『お前なあ心配させんなよもう』
あすか:『最近ずっとぼーっとしとらん?なんかあったん?』
れい:『そう?寝不足なんかなー』
笑いながら誤魔化した。
俺は2人に心配書けないよう、用事があるといい、あすかとりんと別れ、俺は1人で歩いていた。
すると急に目の前が白いモヤに包まれ、
とてもフラフラしていた。なんだ。貧血か。なにがなんだか分からないまま、俺は自分の体を支えることが出来ず、その場で倒れた。
そして俺は脳内に流れ込む映像を見た。
そこには、さっき別れたはずの、
あすかとりんが歩いていた。とても楽しそうに話している。でも変だなここ、さっきいた商店街だ。2人が横断歩道を渡ろうとした時、猛スピードの大型トラックに2人が引かれそうになっている。2人は気づかず、話していた。
俺は危ないっ!と声をどんなに張り上げても、どうやら2人には聞こえてないらしい。俺が焦っていると、また白いモヤが現れ目が覚めた。おばあちゃんが、心配そうに話しかけてきた。
おばあちゃん :『あんたこんなとこで寝とったら風邪ひくよ。』
はっ!その瞬間 夢で見た映像を思い出した。
2人が危ないとっさにそう思った。
でも俺の心は疑問だらけだった。
ありえない。本当だったらどうしよ。
色々考えた。俺は走った。確認しよう。
そう思った。ただの思い込みなら、それでいい。とにかく無事なら...。
あすかとりんの後ろ姿。
さっき見た映像と同じだ。
俺の心の疑問は確信へと変わっていた。
うそだろ。冷や汗が止まらない。追いつけ。俺は今までにないくらい全力で走った。
2人が横断歩道を渡ろうとしていた。
やめろ。渡るな。
おれは何度も叫んだ。
だが遠くて、2人には聞こえない。。
あすかとりんは話に集中しているせいか、
左から来ているトラックに全く気づいていなかった。くそ。何話してんだ。
気づけよこの野郎。
俺は走りながらもふたりとの思い出を思い出していた。くそこんなとこで死なれてたまるかよ。お願いだから死ぬなそう願っていた。
追いついた、俺は2人の服を引っ張った。
2人は後ろに倒れた。
すると目の前をトラックが通り、
電柱に衝突していた。、
まさに間一髪だった。。
あすかとりんはなにがなんだか
理解出来てないのか、しばらく無言で
トラックと電柱を見つめていた。。
しばらくたって、あすかが口を開いた。
あすか:『れいなんで戻ってきたの』
青ざめた顔であすかが俺に言う。
りん:『そうだよお前、帰ったんじゃなかったのかよ。』
夢で見たからなんて言えず、俺はとっさに、
思いついたことを言った。
れい:『いやぁもうちょいお前らと話したいなーとおもって戻ってきたんよ。そしたらお前ら話に夢中でトラックに気づかねえからさまじ焦ったよ。』俺は笑いながらそう言った。
すぐに理解したのかあすかとりんは
俺に抱きついてきた。
あすか、りん:『れいー泣ありがとう』
2人はずっと泣いていた。
はあ。それにしても変な体験だった。。
あの夢のおかげで俺は友達を失わずに済んだ。もしあの夢がなければ、2人は今頃...
俺は深く考えず、神様が助けてくれだと思い。
とにかく感謝をしていた。
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