第11話

うちもついに種目……しかもサーブルでついに団体組めるようになるのかね……、でもまだあの子の本気を見てない、うん、ちょっとテストしちゃおうかな……!


***


「よろしくお願いしまーす!!」


挨拶をすると今日もいつも通りフェンシング部員としてストレッチと簡単な補強運動を行った後、プロテクターをつけて剣を持ちこれまで習ったこと(といってもほとんどないので先輩たちの見様見真似ぐらいしかできないけれど)をし始める。そしてマスクを着けて先輩たちに基本的なことをレッスンと言って空手の約束組手のようなことを言われるがままに行ってからボディコードを電気審判器につなげて今度は自由スパーリングのようなことをファイティングで5本勝負で勝ち負けを着ける。(もちろん私は全然勝てないどころか先輩たちが5本取るまでにまぐれで一本取れたら良い方なぐらいだが)そして、それが終われば機材を片付けクールダウンにストレッチをして着替えて帰る……そんな生活をはじめてもう二週間になった。技術的にはダメダメだけれどこの生活にもだんだんなれてきたかな、なんて気になりながら帰り支度を始めていた。


バンっ!!


「新人ちゃん、いきなりで悪いけど今からあんたの入部テストをしたいと思います!!」


***


どういうことだろう……?


「悪いけど今からファイティングするから審判器もっかい出してくれる。じゃあ着替えて」


せっかく制服に着替えたというのにまたユニフォームに着替えなければならなくなってしまったようだ。


「あのーファイティングって誰とですか?」


「もちろん私とあんたでやるのよ」


先生と?


「私と15本勝負してあんたが1点でも取れたら合格、こっちが15点先取したら不合格ってことで入部は取り消し、良いわね?」


えっ、ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!?


そんなの無理に決まっているだろう……こっちはまだはじめたばかりの初心者だぞ!? 線背の実力を私は良く知らないとはいえ素人がまともに戦えるわけがない……いや、1点ぐらいならもしかしたらまぐれで取れる……?

でもそんな簡単にいくものなのだろうか、もっと練習して実力をつけてからでないと経験者相手に点を取るなんて普通は無理なんじゃないの、こんなこと今いきなり言われて、しかも練習終わりで疲れてるときにそんなことやってできる……わけがない……はっきり言ってファントのしすぎで足もパンパンで歩いて帰るだけでも大変だというのに……。向こうはそれがないだろうけど……。

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婚約破棄された剣の復讐 ニート @pointinline

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