第7話
チュンチュン……
そのまま朝まで眠ってしまったみたいだ……親はもう出かけたらしく朝食が置かれている、言うタイミングを完全に逃してしまった……今日はどうしよう?あんなやり方で入部させられた部活に顔を出すべきだろうか、登校する時部員にあったら気まずいなあ……といっても顔見知りといえるのはエイノって人ぐらいだしちょっと話しただけだけれど……。
「あ、どもっす」
あぁ……やっぱりこうなってしまうのか……
「あ、おはようございます!」
挨拶はともかくこの後どうすりゃいいんだ…そうだあのことを聞いてみよう!
「そういえば昨日はエペってのを体験させてもらってありがとうございました、フェンシングって三種目
あるって聞いたんですけどフルーレとエペともう一つは何なんですか?」
「サーブルっす」
「さあぶる……サーベルじゃなくてですか?」
「同じじゃないっすか?多分、サーブルはフェンシングで唯一カットができるフェンシングの中でもけっこう
異質な種目っすね」
「カットって切るってことですか?」
「そうっす、昨日やったエペの剣みたいに剣先のポイントを押すことでランプが点くんじゃなくて剣全体が通電
するんでメタルの部分に触れたら光るんす」
メタルってなんだよ?まあそれはともかくフェンシングにも剣道みたいな切ったりする種目もあることは理解
できたぞ。
「サーブルやってみるっすか?ぼくはエペ人っすけど」
エペ人?ってことはやっぱり体操の個人総合みたく全員で全種目をやってその合計で勝敗を決めるような
競技ではないのか。
「え、どうしようかな?そんないろいろやらしてもらって悪いなあ…」
「そんなの全然気にすることないっすよ、自分のやりたい種目なんて体験してみなきゃわからないっす
百見は一体験にしかずっす!先生に言っとくんで今日はサーブルをやってみると良いっす」
そんなことわざあったか?って結局今日も行くことになってしまった……
余計なことを聞いてしまったせいで今日もあの部に行かなくてはならなくなってしまった…
といってももう5月…そろそろ部活選びも終わりにしないといけないしいまさら事情を説明して白紙にしたところ
で今後自分に合った部活なんて決められる自信もない…流されるのも悪くないのかも?いや、そんなことで
良いのか……?とりあえず言われた通り別の種目の体験するだけだからっ!そう自分に言い聞かせながら授業が
終わるまで耐える……そして重い足取りのまま昨日行った体育館へ向かった。
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