第4話  夏休み最終日

「明日から学校か.....。」


夏休み最終日と言っても宿題は全て終わらせてしまったので、正直言って暇だった。

ゲームをしようとしたら後ろから姉に頭を叩かれた。


「っ!あー何だ姉貴かよ。」

「私のことは理音先輩って呼べって言ったでしょ!」

「はいはい。ところで何の用?」

「紫央...そのままの髪型で明日行くつもりでしょ?」

「ああ、まあ、そうやけど...」

「紫央がその容姿でいることによって姉である私にも被害が出てきてるのよ。だから今日は髪を切ってあげようと思ってさ。」

「まあちょっと伸びてきたし別にいいけど...理音先輩って髪切れました?」

「いっつも自分って切ってるから大丈夫よ。早速切っていくわ。」


そう連れられ気がつけばもう切り始めていた。ん?何かバサバサ言ってるけど大丈夫かな?まあ大丈夫やろ。そう思って俺はいつの間にか寝てしまっていた。


「うぁ?あぁ、寝てしまったのか...って!

誰?ここに映ってんのは?」

「あ、ようやく起きた。どう?びっくりしたでしょ?」

「これが....俺?」

「そうよ。紫央ってもともとの顔立ちはいいから眼鏡外したらもっとイケメンになるけど、さすがに眼鏡外したら見えへんもんな」

「見えへんけど....まあこれだけでも満足かな。いっつも外出る時コンタクトにしてるからあんまり違和感ないや。」


その日の夜、親に驚かれていた紫央を見て私は『明日学校大丈夫かな....?』と内心気になっていた。



俺の朝は早い。朝5時に起きて、6時まで勉強する。そして、ゼリー飲料だけ飲んで学校に向かうのだ。学校と家が結構遠い為これでも、7時48分にしか着かないのだ。


そうして学校に向かうと、クラス中がざわめいた。

「あのイケメン誰?」 

「やばいイケメンすぎて惚れちゃう。」

「っていうかうちのクラスにいた?」

どうせ後ろにいるんやろうと思いそそくさと席に着くと、周りからどよめきが聞こえる。

どうせまた誰かが何かしたんだろうと思い俺は机に突っ伏した。


そのまま昼飯の時間になり、上田のところに行こうとしたら後ろから声をかけられた。

「おーい高崎君?」

「はい.....?」

返事をした途端に戸川さんがお辞儀をしていた。

「ありがとうございます!あの時助けて頂いて...。ほんとにどうなっていたことか...。

というわけで連絡先を交換してもらえませんか?」

「別にいいけど... 」


というわけで戸川さんと連絡先を交換した俺はとりあえず上田のところに向かった。


「紫央何があったん?」

「別に何もないけど....」

「髪切ったとか眼鏡付けてるとかない?」

「髪は昨日切ったけど、って俺眼鏡かけてる!

早くコンタクトにしないと!」

とコンタクトに変えた途端また周りがどよめいていた。



「紫央....昼休み覚悟しといた方がいいぞ?」

「えっ?俺何かしたんかな...」という俺のつぶやきを聞いて上田はため息をついていた。



【あとがき】

時間の都合上、22日は更新できない可能性が高いので、あらかじめご了承してください。


次回は上田視点です。お楽しみに!

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天才デブが中学校で陸上部に入ると周りの反応が違う件 まのみ @sarama894

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