『木簡古代からの便り』奈良文化財研究所
『木簡古代からの便り』奈良文化財研究所∥編(岩波書店)2020/02
今、木簡が熱い!ってことで。みなさん、木簡おもしろいですよ~。
昔は紙が貴重だったから木を使ってたんだ、なんて思われがちなのですが、違うんですよ、古代の人々は賢く用途に応じて使い分けていたんです。
木簡は削ることで何度も記入ができた。遺構から発見されているのはごみとして捨てられたこの削屑がほとんどで、それが文字を読み取れる状態で残ってた、これは貴重なものだと見抜いた発掘現場の作業員さんたちがもうすごい。
有名なのは長屋王の屋敷の場所を特定するに至った長屋王屋敷跡の遺構ですけど、ちょっと話がずれるのですけど、こういう貴族のお屋敷を取り仕切っていた「家令」って実は国から派遣されている国の役人だってことを初めて知りました。こういう目から鱗の知識を思わぬところで得られるから、読み漁りって好きなんです。
え、で。話ズレましたが。
こういう遺物の紹介については、
『平城京のごみ図鑑 見るだけで楽しめる!視点で変わるオモシロさ!』奈良文化財研究所∥監修(河出書房新社)2016/11
こちらの本もおススメです。前頁カラーで写真が満載。木簡だけでなく食材や土器もターゲットにしています。割れてしまった土器のかけらでまで字の練習をしたり、いたずら書きをしているのがおもしろいです。
役所で給食を食べるために持参していた食器に名前が書いてあるのが可愛かったり。給食のおかずがまずいから何とかしてくれって木簡の隅っこに訴え書きが残っていたり。
古代史がぐっと身近になります。
初出:近況ノート2022年4月20日
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