第103話 ゼーマン商会へ向かう

何だかんだで手続きが終わり、翌日にまたギルドへ行く事に。


ギルドから城へ向かうようだ。


あ、そうなんだ、明日王様は俺達と会うらしい。


そんなにえらいさんと簡単に会えるのか?と思ったが、ぶっちゃけ家臣が優秀なので、王様はそれほどする事が無いらしい。


王様なんて、どっしり構え、普段は何もしなくて。というかするような事態にはならないらしく、王様が忙しいときとは、何かイベントがあるか、国の一大事とか。


まあ、上司の慌てる姿を部下が見てしまえば、不安になるからな。


上司がどっしり構えててくれれば、問題ないと部下は安心するし。


と言う訳で、帰る事に。


まあ、今日購入したどれかの建物に入り、ゲートでちゃんとした寝れる場所へ移動するだけという、何ともな・・・


・・・・

・・・

・・


俺はギルドから出て・・・・そうだ、あの先程会った商人、あそこの店に行って・・・・今回手に入れた以外の拠点を確保しておこう。どうにもあの3姉妹、怪しい・・・・


・・・・で、結構近かったんだなこれが。

メルヒオール・ゼーマンと言う商人?の言っていたゼーマン商会、そう言えばギルドへ向かう道中、一度店を見かけてたっけ?


俺はその店に入っていく。

当然?カチヤ達もついてくる。


あ、子爵様は・・・・

そうそう、親方達は、別の部屋で待機してたんだよ。

もう今は一緒に居るが・・・・子爵様と先に購入した物件に移動してもらう事になった。

念のため、ゲートで子爵様は安全な場所へ移動してもらう。


で・・・・店だが・・・・なかなか大きい。


もしかして名のある商会だった?


まあ先ほど話してたんだ、もし本人がいなくても、何とかしてくれるだろう?


そう思い店に入ると・・・・あ、いた。どうやら荷物の仕分け中らしい。



「ええと・・・ゼーマンさん?」


すると・・・


「おお!英雄様ではないですか!少々お待ち下さい・・・・さ、奥へどうぞ。」


あ・・・荷物が散乱していて、通れなかったようだ。


「後は頼むぞ。ちょっと商談だ。」


何やら部下?店員?に声をかけて・・・・


「英雄様、こちらです・・・・」


俺達は応接間?に案内され、ソファに座り、早速商談に。


「で、どのような物件を所望されますかな?」


早速ゼーマンさんが聞いてくれる。余計な事を言わずに、いきなりだな。


「実は・・・・ギルドにばれない様に、一軒ほしいんだ。」


「おや・・・・どうされましたかな?もし宜しければ事情をお教えくださいませんか?」


・・・・どうするか・・・・カチヤと目が合う。


「ゼーマン様、私ジギスヴァルト・ピュヒョ子爵が娘、カチヤ・ピュヒョと申します。こちらの事情なのですが・・・・ギルドに王女様が在籍しておられるのはご存知でしょうか?」


「ええ、無論知っております。件の3姉妹ですな・・・・」


うん?何を言ってるんだ?


「それはどういう意味でしょう?」


「・・・・最近なのですが・・・・彼女ら3姉妹、何やら急に人が変わってしまったようでして・・・・無論、パッと見はわからないのですが・・・・我々商人は、そういった変化を見逃さないので・・・・もしやそれと関連が?」


「ええ・・・・実はその3姉妹の王女様に、こちらの・・・・私共の夫なのですが・・・・どうやらランナル様と結婚をしたいようなのですが・・・・ちょっと違和感がありまして・・・・」


「ほう・・・・それは我々の感じている違和感と同様なものなのでしょうか?」


「恐らくは・・・・で、王女様にわからぬよう、拠点が欲しいのです、この王都に。」


「・・・・あまり深くは追及はしませんが・・・・立地はどうされますか?」


「拘りはありませんが・・・・と言っても治安の良い物件でないと意味がありませんわ。」


「・・・・かしこまりました・・・・名義はどうされましょう?」


名義?どうするんだ?


「適当な名義にしていただければ・・・・無論、お金はそれ相応お支払いいたしますわ。」


・・・・金で解決か?大丈夫か?


「・・・わかりました・・・・」


・・・・何が分かったのかわからないが、カチヤがゼーマンさんと交渉をしてくれたようで、元男爵の別宅?今は誰も住んでいない・・・を一軒用意してくれた。


ちょっと不安があるからな・・・・


これでいいか。


「無論秘密はお守りいたしますよ?」


何やら意味深な事を言ってくるゼーマンさん。


「すまないね・・・・」


「いえ・・・・ですが、私共は、ランナル男爵様の将来性を見越しておりますので、今後も何かありましたら、遠慮なく仰って下さい。」


何かありそうだが・・・・



「ああ・・・王都に来たら、頼らせてもらうよ。」


「お任せください。」


こうしてよく分からない事もあるが・・・・何とか別件の建築物を購入できた。


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