第80話 ポーテートからローテートへのテスト

俺はカチヤとローテートからポーテートへ向かった。


ポーテートはカチヤが詳しいからだ。


何をするか?決まってるじゃないか?


ゲートのテスト。


少し距離の離れた街と街はどうなのか?


これが上手くいけば・・・・さらに遠方へ行ける。


そんな事を思いながら向かったのだが・・・・



「ドキドキする。」


「ええ・・・心配ですが・・・・ランナルさんなら、きっと成功しますよ?」


俺はまずローテートの家にゲートを置き、ポーテートの家にゲートを置く。

双方に置いてないと機能しないので、万が一ヘインチェちゃんやエリーザベトさんが使おうとしても、使えない。


なので、置くのは使用する直前だ。


俺がゲートを置こうとすると、カチヤが・・・・


「あの、ランナルさん、成功のおまじないをするので、少し目を瞑っててもらえますか?」


「何だそれ?そんなまじないあるのか?」


「ええ・・・あるんですよ・・・・」


俺は言われた通り目を瞑る。


「何があっても暫らく目を瞑ってて下さいよ?私がいいと言うまで・・・・ね?」


「ああ・・・・」


俺は目を瞑る。


すると・・・・カチヤが俺に近づいてくるのが分かる。


・・・ん!


カチヤが俺の首に手をまわしてる?


そして・・・んん!!!!


俺の口に何かがそっと触れ・・・・・んん!何かがは入り込む!


俺は思わず目を開けてしまう。だって仕方ねえじゃないか?


カチヤが・・・・俺に口づけをしてきたんだからな。


いや、してきたっておかしいな・・・・嬉しいんだが・・・・


目が合う。


カチヤがやさしく微笑んだ気がした。


そして離れる。カチヤの顔が真っ赤だ。俺も真っ赤だろうな?


「目を開けちゃあ駄目じゃないですか、うふふ。」


「だって・・・・」


「じゃあもう一度。」


今度は目を開けたまま、キスを。


そして離れる。


「成功のおまじないです。ランナルさんなら大丈夫。」


「ああ・・・・行ってくる・・・・」


俺は何だかよく分からんが、ふわっとした気分のまま、ゲートを設置する。


そして・・・・


「また後で。」


俺はゲートに踏み込む。


先程と同じような感覚。


頭がふわっとした?と思ったら・・・・


目の前にはヘインチェちゃんがいた。


どうやらエリーザベトさんは今はいないようだ。


「あ!ランナルさん!成功ですね!」


俺は思わずヘインチェちゃんに抱きつき、口づけをしてしまう。


目を白黒させるヘインチェちゃんだが、そのまま抱きついてきて、キスを続ける。


俺は暫くして離れる。


「す・・・すまん、思わずキスしてしまった・・・・」


「いいんですよ?むしろもっと?」


すると、

「ランナルじゃないか?成功したのか?」


「ああ・・・成功したようだ。」


だが、エリーザベトさんの様子がおかしい。


「よかった・・・・」


そう言いながらなんと、あのエリーザベトさんが泣いている。

俺は思わず抱きしめてしまう。


「すまん、心配かけたな。」


「ああ、心配した・・・んん!!」


俺はどうなってしまったんだ?エリーザベトさんの口に・・・・そう、またしても口づけをしてしまったんだ。


「あああ!私がいるのに!!」


ヘインチェちゃんが怒ってるが、さっきしたから、いじゃないか?


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