第79話 一応成功、そして・・・・
「今度は・・・・向こうに戻ってみる・・・・」
「大丈夫ですか?私がやってみましょうか?」
カチヤが真剣にそう言ってくれる。
一瞬悩む。
これは俺がしなくてはいけないのだが・・・・だが、他の人にもやってもらわないと・・・・
どうする・・・・?
「じゃあ、私がやってみますね?」
あ!と思ったが遅かった・・・・
カチヤはゲートに入る。
暫くして・・・・消えた・・・・
成功・・・・なのか?
俺は茫然としていたが・・・・
ゲートが光り出し・・・・
ヘインチェちゃんが現れた。
「わあ・・・・本当にクランの拠点なのですね・・・・凄いです!」
「だ・・・・大丈夫なのか?」
「はい!問題ないですよ?」
よかった・・・・俺は思わず抱きしめて・・・・
「心配した・・・・」
「嬉しい・・・・」
はっ!
我に返った俺は離れた。
何せ、またゲートが輝きだしたからだ。
今度エリーザベトさんがやって来た。
「ほう・・・素晴らしいじゃないか!」
「だ・・・・大丈夫か?」
「うん?問題ないぞ?」
俺は何故かエリーザベトさんにも抱きついてしまう。
「こ・・・・これ!何をするんだ?」
「あー!」
ヘインチェちゃんも抱きしめただろ?
「なあ・・・まさかカチヤは来ないよな?」
「多分向こうで待ってると思うぞ?」
エリーザベトさんがそう言うので・・・・
「よし、折り返し向こうに行く。2人も来てくれ。心配なら・・・・歩いてきてくれ。」
俺はゲートで向こうに行った。
「ランナルさん!」
カチヤが飛びついてきた。
「成功だ!」
「凄い発見です!」
ずっと抱きしめたい様子のカチヤだが、ゲートが光り出したので、離れた。
あ!何て事だ!ヘインチェちゃんと、エリーザベトさん、同時に来やがった。
まだ多数でのテストしてないし、万が一があると困るからって言い含めてたのに。
「おい!大丈夫か?」
お俺は2人に聞く。
「え?大丈夫ですよ?」
「うむ。問題なさそうだぞ?」
よかった・・・・
「なあ・・・・2人同時はした事なかったから、いきなりは止めてほしかった・・・・無事そうだからいいが。」
「そうですよ?もし2人が融合しちゃったらどうするつもりだったのですか?」
カチヤが恐ろしい事を言う。
だが、尤もな意見だ。
何せ、遠くへどういった原理か分からんが、一瞬で移動してしまうんだ。
その仕組みが理解してないから、どんな結果になるか分からないからだ。
「これでテストの必要はなくなったわけだ。」
エリーザベトさんがさらっと言うけど・・・・・
「どうしたんですか?」
ヘインチェちゃんが俺にそう聞いてくる。
俺は泣いていたようだ。
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