第56話 オーガに囲まれている冒険者達


「どうする?」


俺は立ち止まり、皆に聞く。


「やるしかないだろう・・・・君のボウで削るのがいい。」


エリーザベトさんはそう言うが・・・その後どうするんだ?


「あれ・・・オーガですよね・・・・?しかも相当いますよ?」


ヘインチェちゃんが知らせてくれる。


「早く助けてあげないと!あの人達・・・・せいぜいRハンターですから・・・・」


このポーテートに詳しい女性がそう言うが・・・・数がな・・・それにさっき戦ったばかりで・・・・きついぞ?


「ランナル、てめえから借りた装備がありゃあ、たいてい何とかなる・・・・そうだろ?」


「ああ親方・・・・ドラゴン以外なら何とかなると思うぞ?行くか?」


「ったりめえよ!」



くう・・・・親方、あんた男だよ・・・・ちゃんと墓標は建ててやっからな・・・・


「勝手に殺すな!」


親方もエスパーだったよ・・・・


さっきの戦いと同じで、親方達は3人で一体を仕留めるスタイルで挑んでもらう。


エリーザベトさんは放っておいてもいいだろう・・・・


後の2人には、俺の傍に居てもらう。


状況を見てもらうためだ。


「弓を放つから、何処を狙えばいいか指示頼むぞ!」


俺はひたすら矢を放つ。


ヒュン!ヒュン!


オーガの・・・頭に当たり、どんどん絶命する。


まだ距離があるからな・・・・


オーガは仲間が倒れるのを不思議がるが、距離があるのでこちらに気が付いていない。いや、気が付いてるのかもだが、目の前に獲物がいるので、そちらに気が向いてしまって、周りが見えていない。


このクロスボウ、連射速度もなかなかで、5秒ほどで再装填が完了する。



この矢、何がエネルギーなのか・・・・ちょっと心配だが・・・・



異変に気が付いたのか、オーガの一部がこっちに向かってくる。


オーガをやり過ごした親方らが、背後からオーガを襲う。


だが、前を行くオーガは気が付かないのか、俺にどんどん迫ってくる。


遂に10メートルを切ったので・・・・ショートソードを構えようとするが・・・・


エリーザベトさんがやって来たオーガをどんどん切り伏せていく。


流石だ・・・・


俺はさらに矢を放っていると・・・・


「ランナルさん、危ない!」


ヘインチェちゃんがショートソードでオーガを切り伏せる。


うおぉ!



俺の真横でオーガが絶命した。


気が付かなかった・・・・傍に居てもらって正解だな・・・・


俺は武器をショートソードに替え、近づいてきたオーガを切りつける。


どんどん倒れるオーガ。


冒険者を包囲していたオーガの包囲網が崩れ、その隙を冒険者らが見逃さず、反撃に出る。


後は何とかしてくれ・・・・


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