第49話 ポーテートのダンジョンがやばいらしい

あれから暫く経っても、ダンジョンからの報告が無いらしい。


「あの・・・・申し訳ありませんが、その・・・・ポーテートダンジョンへ、向かってはもらえませんか?」


受付の女性は、言いにくそうに俺にお願いをする。


「え?なんで?あれだけ人が行ってれば、もういいだろう?」


「ですがその・・・・胸騒ぎがするのです。」


えー?見知らぬ女性の胸騒ぎで、何で俺が動かいといけないんだ?


「そんな根拠のない事で、何で俺が行かないといけないんだ?もっと凄腕のハンターが居るだろ?」


Rハンターとかに頼めよ。俺はNハンターだ。


「もう既に主だった冒険者の方々は出払っているんです。それに、ダンジョンの中には多数のハンターが居たんです。」


・・・・・狩りの途中に魔物が暴走したのか?

あれだけの魔物が外に溢れてるんだからな。


「ランナルさん、行かないんですか?」


「行ってどうなる?」


俺はヘインチェちゃんに言い返す。


「ここで恩を売っておくのはいい事だと思うぞ。」


お?エリーザベトさんはそうきたか。


「恩なんて売れるのか?」


「・・・・言葉のあやだが・・・・今助ければ、今後何か困った事があれば、ギルドが助けてくれるって事さ。」


「そうか?この街の魔物を仕留めたので十分そうだけどな。」


「それはそうですが・・・・しかし、S級クラン”蘇りの灼熱”がいるのに、何の連絡もないのが私も気になりますよ。」


「そうか?心配性だなヘインチェちゃんは。」


・・・・ひょっとしてかなり危険なのか?今のポーテートのダンジョン。


「ここで我らがクラン及びパーティの名を売っておくのも悪くなさそうだぞ?」


エリーザベトさんは行きたいのか?しきりに恩を売りたがってるけど。


「エリーザベトさんはひょっとして行きたいのか?」


「・・・・仕方ないではないか!魔物はあらかた君が仕留めてしまったではないか!もう少し戦いたかったのだ!」


あ・・・・そうきたか・・・・


「それはその・・・・すまんとしか言いようがないな・・・・」


そんな事を話していると、またもやギルド長?がやって来た。


「君達!急いでダンジョンへ向かってくれないか?ダンジョンが大変な事になっているようだ。」


うわ・・・・強制か?


「何だよ大変な事って?」


俺はわからないから聞いてみる。


「ああ、さらに魔物が外へ溢れているようなのだ。そして、低レベルのハンターでは話にならないらしくてな、どんどん逃げてきているらしい。」


「この街の人間でなんとかならんのか?」


「できればそうしているさ。」

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