第40話 クランの提案

あっという間に狩りが終わり、中々の大所帯での行動が目立つようになってしまい・・・・


「今までどうかと思っていたんですが、クランを設立してはどうでしょう?」


「え?俺らがクラン?」


ちょっと信じられない。


クラン


冒険者は基本チームと言うか、パーティを組んで活動をする。


俺らがずっとチームを組んでいたこの10名だが、実際は2つに分かれて行動していた。

なので、2パーティとでもいうべきか。


クランまではいかない、なのでチーム。


今は俺が抜けて、4人と5人。そしてこの場には、俺とヘインチェちゃん、エリーザベトさんがいるので3人。3パーティになる。


ヘインチェちゃんいわく、3パーティあるのだから、クランを作るべきだ、と。


「なあ、エリーザベトさんは、何処かに所属していないのか?」


俺はそうエリーザベトさんに聞くが


「ああ、私はずっと単独行動だったのでな、パーティはおろか、クランに所属していないぞ?」


・・・・じゃあいいのか?


「じゃあ誰がクランの代表になるんだ?」


俺がそう言うと・・・・皆が何故か俺を見る。


「それ本気で聞いてます?」


「ヘインチェちゃんどういう意味だ?」


「ランナルさんしかいませんよ?」


「君のよく分からん運がそうさせているのだ。頑張れ!」


マジかよ・・・・


あ、此処は親方に・・・・


「クランの代表なんぞ俺はやらんからな!」


先制された・・・・


「なあ・・・・クランって拠点はどうすんだよ?」


「ランナルさんの装備売ればお金ができるでしょ?そのお金で建物買えばいいんですよ?あ、いくつか目星はつけてますから、そこは安心して下さい。」


・・・・最初からそのつもりかよ。えげつねえ・・・・



「あ、もちろん女性専用のお部屋も用意してますから。お風呂付ですからね!」


物件いくつか目星とか言いながら、確定かよ!


「じゃあ手続きヨロピコ・・・・俺換金しとくわ。」


親方らに渡した月シリーズ。これらの残りの半端を全部売る。


トンデモな金額になるが、もはやどうでもいい。


この後ギルドに向かい、残り少ない時間で・・・何故か建物のカギが出てきた。


「これがカギですよ。なくさないで下さいね・・・・」


建物を見る事なく、団体が出発する。


馬車で行くらしい。


なんだかんだで相当数の人数が向かうようだ。


皆いい装備してやがるぜ!


そう思ったが・・・・知らん奴らから


「なあそれってLRじゃねえのか?」


分かる奴は分るらしい・・・・


「もう持ってんのか?すげえな!ガチャで当たるにしても相当な運が無いと無理じゃないか?」


「さあ?俺の運は相当だからな。」


馬車に揺られて5日ほどで、次の街・・・・ポーテート近くに来たのだが・・・・


「魔物が街道にあふれているな。」


見ると確かにそれらしき魔物が複数いた。


おいおいマジかよ・・・・


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る