ポーテート

第41話 いきなり戦闘

「急いで馬車から出るんだ!」


突然そう言われ、慌てて飛び出す冒険者達。


いやいや、周りを見てから出ないと危険じゃないのか?

俺はそう思い、一緒に馬車に乗っているヘインチェちゃんとエリーザベトさんを止め、様子を見る。


今俺達の馬車の周りには魔物がいないようなので、警戒しながら馬車から降りる。


まだ少し距離があるようだが、既に戦闘に突入しているハンターもいるようだ。


だが・・・うわ・・・何でこっちに来るんだよ!


ハンターたちが逃げ回って、こっちに来る。


見ればどうやらドラゴンがいたようだ。


仕方ない・・・・この装備なら万が一にも後れを取る事も無いだろう。


「ヘインチェちゃん、俺の後ろを守ってくれ。エリーザベトさんには遊撃を頼む!」


「わかったよ!」


「任せろ!」


「できればなるべく傷つけずに仕留めたい!」


「難しい事を言うな君は!」


結果・・・・あっけなかった。一瞬で終るとか信じれないが、流石LRの最高武器。


剣圧でドラゴンの頭が身体と別れる。


マジかよこれ・・・・


「急いで解体をする!2人は周囲の警戒を!」


俺は急いで解体用のつるしを取り出し、ドラゴンの後ろ脚にロープを括り付け、ハンドルを回しつるし上げる。


頭の方は良いだろう・・・・牙とか回収するだけだからな。


胴体からは、血がドバドバ出てくる。


そのまま切り刻み、腹を裂く。

本当なら尻から行きたいが、この場合仕方ない。


ドラゴンは硬い鱗に覆われてるんだが・・・今は短剣でザクザク切り刻んでいる。


鱗を剥がしカバンに入れつつ、血は容器に入れておく。


肉をどんどん取り出し、カバンに放り込む。


この武器のおかげで解体はあっという間に終わる。


次に頭だ。牙を根元から折り、カバンに仕舞う。

いいのかこれ、こんなにドラゴンの解体が簡単とか・・・・


解体が終わったので、様子を見ると、まだまだ戦闘が行われている様子。


すると、見知った3人がこっちにやってくる。


「流石だな・・・・ドラゴンがあっけないとか信じられんが。もう解体終ったのか?できれば向こうを手伝ってほしい。」


ワイバーンかあれ?ダンジョンでは見ないよな・・・・空飛ぶ魔物って。


ハンター達は苦戦しているようだ。弓で攻撃しても鱗で弾かれている。


俺は2人を引き連れ、ワイバーンの近くに行き・・・・ナイフを投擲する。


ワイバーンの眉間に突き刺さり・・・・

落下するワイバーン。


「誰がやったのか?ワイバーンを一撃とか・・・信じられん・・・・」


俺は急いでナイフを回収する。


なくすと、誰かが拾えば大変な事になるからな。

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