第30話 他のダンジョンは、かなり酷い事になってるらしい

「ランナルさん・・・・ギルドを追い出されてしまいました・・・・」


泣き出すヘインチェちゃんを落ち着かせる。


あの後、俺はエリーザベトさんと2人でヘインチェちゃんを待っていたのだが、彼女は泣きながら俺達の所へやって来た。


「何があったか知らないが、先ずは何処か落ち着く場所で話し合おう。」


エリーザベトさんの至極まっとうな意見に従い・・・・以前食事をした高級店の個室で話をする事に。


・・・・

・・・

・・



「うう・・・・ついに受付嬢を解雇されてしまいました・・・・」


「え?解雇?一時的じゃなく?」


「たぶん・・・・」


「多分って・・・・ギルド長に確認したのか?」


「いえ・・・・早く他のダンジョンを何とかしてこいと言われ・・・・」


「はあ・・・・きっとそれは解雇ではなく、一時的に私達で他のダンジョンに行けと、只それだけだろう・・・・」


「ああ、俺もエリーザベトさんと同意見だな・・・・なあ、他のダンジョンに行けって言うけど、どんな状況なんだ?」



「あ、はい、私が聞いている情報ですと・・・・」


どうやらダンジョンによって差があるようで、たまたま高ランクのハンターが上層に居合わせたダンジョンは、なんとか魔物を討伐できたらしいけど、そうでない所は・・・上層を主戦場にしている低ランクのハンターでは話にならず、多数の死者を出した挙句、ダンジョンの外に魔物があふれ、近くの街は壊滅状態になった所が多数あるとか・・・・


マジでか・・・・


「なあ・・・・課金ユーザーはどうした?いるだろう?SSRの装備でばっちり身を固めた連中が。」


「・・・・真っ先に安全な場所へ避難したり、逃げたりしているようです・・・・」


「何やってんだよ?」


「仕方ありません・・・・相手はドラゴン。そうそう勝てませんよ?しかも単独ではまず勝てませんし、そもそもSSRを多数装備する人達は・・・・集団戦はあまりしないかと。」


詰んでるんじゃないのかこれ?というか出るのはドラゴンなのか?


「ひでえな・・・・所属してるクランとかは?」


「得てしてそう言う人達は・・・・あまりクランに自らの情報は公開していませんね。俺こんなすげー装備してんだぜ!何て言うのは・・・・複数の人に囲まれ、装備を奪われる可能性がありますから・・・・あまり自慢もしないでしょうね。余程素の能力が高くない限りは・・・・」


「あ、じゃあさ、後聞きたい事あんだけど、LRの装備って、どこまで実装されてるの?」


「え?LRですか・・・・まだあまり・・・・ですが、そうですね・・・・需要のある、一番求められる、剣と鎧は既に実装されていますね。」


「じゃあ・・・・それゲットしたら?」


「LRをですか?SSRの2倍ですから・・・・ドラゴンを一人で・・・仕留める事ができるかもしれません。」


・・・・どうする?8つの・・・・シリーズで揃うまで待とうと思ったが・・・・

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