第29話 緊急イベント(強制)発生?

一度ドラゴンの素材を売却するのに、ギルドに向かう事に。


「あ、あの・・・・私どうしたらいいのでしょう・・・・」


ヘインチェちゃんは本当はギルドの受付嬢な訳で、此処に居たら駄目?


「どうしたらって言ってもな・・・・ドラゴンの討伐指揮してましたとかでいいんじゃ?」


俺はそう言ったが・・・


「そんなのでいいのでしょうか?ランナルさん。本当なら私今頃はギルドで・・・・」


「そうは言ってもヘインチェ、此処のドラゴンを討伐するのが最も緊急だったはずだ。現場で指揮していたと言えばいい。」


エリーザベトさんも同じような意見だ。


「そうですか・・・・ちょっと心配なんです・・・・」


「それで駄目なら、ギルドを辞めて、ハンターになればいさ。その装備があれば、下層でも十分やれる。」


俺はそう断言した。


「え?ええとつまり、ランナルさんが、私と結婚してくれると、そういう事ですね!」


「何でそうなるんだ!」


「き・・・・君と言う奴は・・・・この状況で、ヘインチェを口説くとは・・・・信じられん!」


「なあ、何でそうなるんだ!確かにヘインチェちゃんは美人だし、結婚できるんなら喜んでするよ!それを言うならエリーザベトさんもだ!貴女みたいな別嬪さん、見た事ないしな!」


「ななな何を言っているのだ君は!ヘインチェだけでなく私まで口説くのか!」


「口説いてないから!」


「そ・・・・そうなのか?違ったか?」


そこで少し沈むエリーザベトさん。どうしろと?


「えっと・・・口説いてほしかった?」


「そ・・・そそそんな事はないぞ?ない・・・・ぞ?」


だから女ってやつは面倒なんだ・・・・


一応3人でギルドに行く事に。


物凄いごった返しだ・・・・


「ちょっとヘインチェ何してたの?早く来て!」


「私非番・・・・」


「この状況でそれ言わないの!」


ヘインチェの主張は通らなかった・・・・


・・・・

・・・

・・


俺とエリーザベトさんは、奥の部屋に通された・・・・


”蘇りの灼熱”から報告があった為のようだ・・・・


「では・・・・素材を出して下さいね?」


ヘインチェが一応そう言ってくれる。


で、今目の前にいるのは、ギルド長と言われている人らしい。


「貴殿が、噂のランナル殿か。」


「どう言う噂か知らんが、俺がランナルだ。」


俺をじっと見るおっさん。


「”蘇りの灼熱”リーダーから話は聞いている。殆ど貴殿の功績で、ドラゴンを討伐してくれたようだな。ギルドを代表し、感謝する。」


そう言われてもな・・・・


「それは・・・・俺の功績にしないでほしい。」


「何故だ?」


「それは言えんが、一年は目立ちたくないんだ。だから”蘇りの灼熱”に報告をしてもらった。」


じっと見つめるギルド長。



「・・・・何はともあれ、ドラゴンの討伐の協力・・・・・・・・・・ 、かたじけない!素材は後で金額を出そう。それと・・・・各地でダンジョンから魔物がが溢れていてな。幸いこの街は良かったが・・・・ギルドとしては、緊急依頼を発動させた。強制だ。なので・・・・ヘインチェ、エリーザベトと共に各地へ向かって欲しい。」


「へ?俺たかだかNハンターだぞ?」


「それは・・・・ランクを上げる事とする。」


「さっき言ったじゃないか、目立ちたくないんだ・・・・」



「そんな我が儘を受け入れる時間が無いのだ。頼むランナル殿。」


マジっすか・・・・


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