第26話 さらなる試練

突き刺さった剣をひねって、刺さった場所をかき回す。


たまらず暴れるドラゴン。


そして、どんどん鱗がはがれる。


「凄いじゃないかランナル君!後は任せて別の場所を攻撃してくれ!」


俺はその指示に従い、別の場所を狙うが、同じようにエリーザベトさんも剣を突き刺したり切りつけたり、かなりのダメージを与えているようだ。


「ふええーん・・・」


泣きながらヘインチェちゃんも剣を突き刺している。


うむ・・・いい突きだ・・・・



俺達が攻撃した場所を、”蘇りの灼熱”の3人が追い打ちをかけるように攻撃をしている。


「とどめです!」


誰かが魔法を唱え・・・・


ドラゴンは倒れた。


・・・・やったのか?


「た・・・倒れましたあ・・・・」


「凄いなこの装備は・・・・」


「・・・・やるじゃないか!まさかこの人数で完璧に仕留めるとは、驚きだよ!」


「お・・・・終った・・・のか?」


俺は信じられないと言ったように尋ねる。


「ああ、死んでるね。」


だが・・・・そこで悪夢が。


仕留めたドラゴンの向こうに、もう一体いたからだ。


「おいおいマジかよ・・・アップデート完全に失敗してんじゃないか!ドラゴンが2体とか、マジか!」


・・・・ええ?またいるのか?


「やばい皆散開!」


何だ?俺もあわててその場から遠ざかる。


うわ・・・・ものすごい熱気が来たぞ?


「きゃっ!」


ヘインチェちゃんは俺より遅れてこっちに来たので・・・・俺に飛びついてきた。


「うを!あち・・・」


「こんな所でブレスだと!」


驚くエリーザベトさんもこちらにやって来た。そして死んだドラゴンが焦げる臭いがする・・・・


「あれが噂のブレスか・・・すさまじいな・・・・」


あたり一面灼熱地獄だ。


あんな場所に踏み込もうなら、溶けるな・・・・


そして熱気。


見る見る汗をかく6人。


汗で体に張り付いた服が何とも・・・・


「ランナルさんドラゴンに集中して下さい!」


「ああ・・・・」


こちらもなんとも・・・・2人共スタイル良いからな・・・・


それよりどうするかだ。


そう思っていると、ドラゴンが突進してくる。


皆ドラゴンを囲うように・・・俺が正面かよ!


俺はドラゴンに飛び乗った。すげえ!簡単に身長の2倍は飛んだぞ?


目に剣を突き刺す。


暴れるドラゴン。もう一つの目にも剣を突き刺す。


暴れまくるドラゴン。


あ・・・・その所為で皆弾かれる。すまん・・・・


俺は頭を剣で突きまくり・・・・鱗が剥がれそうだったので、無理やり剥がし、カバンにしまう。そして剣を突き刺す。


剣を抜きもう一度と思った時、ドラゴンが頭をものすごい勢いで動かしたので、俺は落ちた。


そして、目の前にドラゴンが・・・・潰される!そう思った時、ドラゴンの動きが止まった。


他の5人が一斉に剣を突き刺したのだ。


俺も隙を見て背後に回り、背に上り剣を突き刺す。鱗を剥がし、突き刺す。あ、鱗はカバンに仕舞ってるよ?



そのうちドラゴンは動かなくなった・・・・


だが、此処で”蘇りの灼熱”が嫌な事を言う。


「おいおいここはダンジョンだぜ?何で消えないんだ?しかもドロップしてないじゃないか?」


地上の魔物は死体は消えず、ほおっておくと死体は腐るが、ダンジョンでは違う。


何がどうなってるのか知らんが、死体はそのうち消える。そして、アイテムをドロップする。


地上では、必要な部位を解体する必要がある。


ダンジョンが人気なのが、この解体をしなくていいからだ。

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