第13話 なんで俺に関わったんだ?

俺はふと気が付いた。

エリーザベトさん、俺がギルドの建物に入った時、いなかったよな?

で、なんで俺が絡まれた時、助けてくれたんだ?


「なあエリーザベトさん・・・・何で俺を助けたんだ・・・・確か俺が建物に入った時、いなかったよな?」


俺がそう言うと、エリーザベトさんは何がおかしいんだ?といった顔をしながら、何か思いついた事があったのか、


「ああ、そうだった。私は別にギルドに急ぎの用があった訳じゃないんだよ。ダンジョンの報告をしようと思ったから、今するか悩みつつこちらに歩いてたんだが、君を見かけてな。装備が気になって、後をつけてたんだ。たまたま君がギルドに入っていくから、ついでに今ダンジョンの報告しようと思って、中に入ったら・・・・御覧の通りの有様だったわけだ。」


えっと、ようはダンジョンの報告をしようかどうか悩んでいたら、たまたま俺を見かけ、気になって後をつけてたらギルドに入ったから、ついでに報告もしようと思って、遅れて入ったら・・・・御覧の有様だったって事か?


「俺なんか気になるほどの事か?」


「いや、君の装備があまりにもバランスが悪すぎたからな、どうしても気になってな。」


武器と鎧以外はNかHNだもんな・・・・


あ、でもマジックバッグはSRだぞ?


普通Rぐらいの装備だからな・・・・SSR所持できる連中の装備は。だけど俺は・・・・確かにバランス悪いな。


「ガチャでRの装備以上のレアが揃うはずなのに、おかしいな、と。まあ、そんな感じだ。」


エリーザベトさん、俺の気にした事と同じ認識みたいだ。


で・・・・ガチャだ。


普段はガチャの素材集めに奔走しているが・・・・いざ自分がガチャをする立場になる?と思うと・・・・何だか怖いな。


「あのランナルさん?どうされますか?」


・・・・アイテム購入もできるんだよな・・・・?


SSR売りまくって、購入できるな・・・・



・・・・アイテム、買うか?


それより・・・下位の素材を集めて・・・・またあれをする方が効率もいいし、安上がり?


「どうしたのだ?」


「色々考えたんだが・・・・エリーザベトさんの言う通り、ガチャは止めとこう。」


「うん、それがいい。で、どうするのだ?」


「暫くダンジョンに籠る。」


「何?それは・・・・意味があるのか?」


「意味があるかどうかは・・・・わからん。ああ、エリーザベトさんはダンジョンに詳しい?」


「ダンジョンの何かにもよるが?」


「実は昨日。同じ素材ばかり出現したんだけど?」


「あ、それかい?何だ知らないのか?今キャンペーンとやらで、同じ場所で戦えば、同一素材が出るようになってるんだぞ?」


・・・・何じゃそりゃ?


「1週間固定らしい。」


「あ、そうなんですよ?もしかして・・・・ランナルさん、知らなかったんですか?」


「Nハンターは皆知らんと思うぞ?あいつらここに殆どやってこないからな!」


「・・・・そう言えば・・・・ここに来るのは、Rハンターさん以上が殆どですね・・・・」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る