僕の方こそ(2/4)
「ふんっ」
「この二つはどこに置きますかな?」
「一つはあちらに。もう一つはそこから二メイトル後方に」
指示を飛ばすのは
武装を持たない
「さぁて、今回はどうなるかナー」
と、まるで手伝う
「
「……ただ、
「おやおや、アルバート先生が生徒の心配をするなんて意外だねぇ。落ちこぼれは早々に切り捨てちゃうあのアルバート先生が」
面白いものを見るように目を丸くするフランツィスカに、アルバートはむっと
「人を
次の指示を
「リア・ティスカは、マギアスでありながら絶望的に魔法の才能がない。早々に
「でもその選択肢にあの娘のなりたいものはない」
ぷらぷらと動かしていたフランツィスカの脚が止まる。
「ま、あの娘が何を目指してここに来たのかは知らないけどねぇん。でもさ、私達がすべきなのはあの娘の未来を決めることじゃないんじゃない?」
「ですから私はその選択肢を増やそうと……」
「選択肢が
普段の様子からは想像できないような、
どちらも生徒を思いやっているのは確か。考え方が少しだけ違うだけだ。
「もちろん成績が
「……そもそも
「何もしてあげないのは切り捨ててるのと一緒だよ」
「一人の生徒を
「まぁまぁお二人とも。これから試験演習ですぞ。それぐらいにしておいてはどうですかな」
熱が
我に
「……ともかく今回の演習試験で十一班の成績が
何かに思いを
あの雲の反対側がどうなっているのか、空でも飛べない限りは誰も知ることはできないだろう。逆側から見ればまた違った見え方をするのだろうか。確かなのは、それでも雲は雲、ということか。
「――本当の天才なら、そもそも誰かと協力することそのものができないだろうね。突出し過ぎた才能は、他人に理解されず他人を理解できないから」
なら、そうではないのなら。
「さ、話はここまでですぞ!続きは仕事終わりにでも。お二人の教育論には私も興味があります!どうです、三人で仕事終わりに飲みにでも行きませんか?」
ゴドウィンの
「えー、でもアルバート先生お酒弱いしなー」
「
「はぁ!?いつそんなことしたよ!」
「この間期末試験が終わった後に行った時ですよ」
「止めるの大変でしたぞ……」
まるで覚えていないのか冷や汗を浮かべてフランツィスカは
なんだかんだ二年の担任教師三人は仲が良い。
「まったく、見苦しいものを見せないでほしいものです」
「ああ!?このナイスバディを
「誰が
「まあまあお二人とも落ち着いて……」
試験を前にして緊張している生徒達とは
ケント達十一班の今後はこの演習試験にかかっていた。
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