第2話 ちょっと怖い……

 授業の間の休憩時間中に調べておかないといけないことがあるのです‼︎

「ねね、モモ! 図書室ってどうやって行くんだっけ? っていうか図書室ってどこにあるんだっけ……?」

「お? どうしたのスズ? 本借りるの?」

 中学の頃の私は人と話すことが苦手で、まぁ今も苦手だけど……本ばかり読んでいたので本を借りに行くと思ったんだろうなぁ。そうだったら良かったのに。

「いや、えっとね」

 私はモモに昼休みにあったことを話しました。

「ん〜なるほどね。私は勉強からっきしだからね。しょうが無い。分かった。放課後までに誰かに聞いとくわ。連れてったげる」

「ありがと〜モモ〜」

 モモと友達で良かった〜。私一人だったら絶対図書室の場所分からずに挫折してる。

「それはそうと、大丈夫なの?」

「いや、あんまり自信ない……かな。どうしよう?」

 こういうときのスズの表情ってズルい。困りながらでも軽く笑って、助けを求めるように私を見つめてくる。身長はちょっぴり私の方が高いからスズは身長はちょっぴり私の方が高いからスズは上目遣いと言えなくもない感じになっているわけで。そんな表情見せられたら全力でどうにかしたくなっちゃうじゃないか。

「どうしようって……じゃあそれ終わるまで私も一緒にいるから。どう?」

「うん、ありがと」

 そしてこの笑顔。もはや天使。スズは私にとっての天使であり日々の癒し‼︎



 時間が経つのは早いものですぐに放課後になりました。

「スズ〜? 行ける?」

「あ、うん。ありがとね」

 モモは図書室に着くまでの間、菅原さんについていろいろと聞いてきました。私もちょっと話しただけだからよく分かってないんだけどなぁ?

 終わってからすぐに教室を出たと思ってたのに菅原さんは既に図書室のイスに座って本を読んでいました。しかも正面の机には何冊かの本が重ねて置いてありました。瞬間移動⁉︎ 高速移動⁉︎

「お待たせしてすいません。それで……そのスキルは一体どこで……?」

「別に待ってはないけど……何?」

「こんにちは〜。えっと、菅原先輩? この子たまに変なこと言うけど気にしないでください……」

 モモのその言葉に正気を取り戻した私はこう思うのです。変かなぁ?

「あ、えっと、こちらは私のお友達のきよひろちゃんです」

「モモって呼んでください!」

 ビシッと決めてるモモは二つ上の成績バグってる先輩に対してもフランクでした。

「なかなか友達を作らないスズが急に今日初めて会った先輩に勉強を教えてもらうって言うからどんな人なのかと思ってついてきちゃいました」

 怒涛の勢いで喋るモモの顔は笑ってたけどなんだかちょっと怖かったです。

「それはいいけど……貴方も勉強するの?」

「モモって呼んでくださいってばぁ! 私は見てるだけです」

「見ててもつまらないでしょう? 一緒に勉強すればいいのに」

 二人が言い争い? をしているうちに私は正面のイスに座って道具を広げておきました。

 それに気づいた菅原さんはモモに釘をさしていました。

「なんでもいいけど邪魔だけはしないでよね」

「は〜い」

 こうして私の期末試験に向けた勉強会が始まってしまったのです‼︎

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