2#風船猫パンクの店もピンチになる

 「なぁ~~~~~~お・・・」


 「ごめんねーパンク。外へ出せなくて。」


 この居酒屋の看板猫の太膨猫パンクは、店主の女将と店の中で過ごした。


 「この外のウイルスのせいで、営業短時間を強いられるし、あれから客の足がすっかり途絶えたし・・・」


 そうなのだ。


 今、外は風船を製造していた国から蔓延してきたウイルスによって、パンデミックになったおり、この国の政府から外出禁止令が出ていたのだ。


 「パンク・・・何でこうなったのかな。

 せっかく、あんたが此処にやって来てから店は繁盛したのに・・・。」


 このウイルス蔓延による自粛要請は、


 1週間、


 2週間。


 3週間・・・


 1ヶ月・・・


 やがて3ヶ月・・・



 「もうこの店はだめだわ・・・!!」


 女将は、請求書と預金通帳を傍らに頭を抱えた。


 「にゃーおん?」


 太膨猫のパンクは、巨体をうねらせてテーブルで項垂れる女将の前に来て頬をスリスリと擦り寄せてきた。





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