第49話 帰還

「ジン様!ゴブリンの群が途切れます!今が撤退のチャンスです」

ウルが真剣に周囲を観察しながら言う

「逃げきれるかな?」

ジンは笑みを浮かべて呟くとゴブリンを次々と斬り捨てると周囲のゴブリンが居なくなった所で残りのゴブリンの数を確認する

「ジン様どうかしましたか?」

「後残りは・・・かなり少ないな」

「え!もうほとんど倒しています」

ウルが答える

「じゃあ逃げるのはやめた!殲滅するぞ!!」

ジンが言うとドリーが笑い始める

「ジン様はやる気を出した!!出した!!ゴブリンなんか殲滅だ!!殲滅だ!!ジン様は逃げる事を知らない知らない~~~」

ドリーが歌い出すとウルが苦笑いしているとジンはゴブリンに接近して次々と斬り裂いていく


「あ!今ので最後です!!ジン様」

ウルが笑顔で言う

「疲れたがここを離れた方が良いな!!」

ジンが言うと全力疾走で森の中に入って休憩できる場所を探す

「ジン様あの木の上で休めます」

ドリーが木を見て言うとジンは一気に登る

「ジン様お疲れ様です、本当に凄いの一言しか思い浮かびませんでした」

ウルが笑顔で言う

「ジン様は最強です!!このぐらい当たり前です」

ドリーが自慢げに言う

「クレア達は大丈夫かな?」

「ジン様、かなり強いのでそんなに心配することでは無いです」

ウルが微笑みながら言う

「美咲も付いているから他の人から狙われる心配も無いか」

ジンが呟くと休息を取ることにする


3日後近い町に戻ると馬車が出発しようとしている

「ジン様!!」

クレアがジンを見付けて大声を上げると馬車から降りて走ってくる

「あの状況で帰ってくるなんて・・・」

ベクトルが呟くとルシオは絶句している

「ジンさん良く無事に脱出出来ましたね」

美咲が笑顔で言う

「何とか殲滅できたが、魔物の様に消えないから面倒だ」

「へ?ぜぜっ殲滅!!もしかして全部倒したのですか!!」

「全滅させたが疲れたな」

「嘘!!!そんな事あり得ない・・・・」

美咲はジンを見つめながら言う

「ジン様なら余裕です!!ジン様だから!!」

クレアが大声で笑顔で言う

「ジンさん・・・本当かも知れませんがレベルが10上がっていますから・・・」

美咲は苦笑いしながら言う

「次はもっとましな作戦を考えてくれ」

ジンは笑いながら言うと馬車に乗り込む


「美咲何が有った?」

ベクトルが苦笑いしながら言う

「ジンさん・・・あの大群を全滅してから帰ってきたと言っていました」

「はぁーーーー!!!あり得なすぎる!!」

「ベクトル、ジンさんならあり得ますが誰かに確認にいかせた方が良いですね」

美咲が苦笑いする

「確かにそうだが・・・・」

「俺が行って見てこよう!!ジンの嘘だと証明してやる」

ルシオが言うと数人と馬に乗り走っていく


襲撃地に到着するとゴブリンとオーガの死体が無数に転がっている

「本当に・・・これをジン1人で!!何故だ!!上級剣士ごときが・・・・」

ルシオは青ざめながら呟くと馬車追いかけて走って帰っていく


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