第48話 包囲突破

ジンは周囲の状況を見てから

「ちょっと本気を出すからクレアとサーラは自分の身は自分達で守ってくれるか?」

「はい!ジン様」

クレアが笑顔で言うとサーラは覚悟を決めた表情になる

「本当の戦い方を見せ付けたく無かったが仕方無い!!」

ジンが微笑みながら言うとウルとドリーは笑顔で両肩に座っている


「ジン!ジンのタイミングで始めて良いわ!!」

美咲が真剣目付きで言う

「美咲!クレアとサーラは接近戦も出来るがなるべく戦わせたくないから援護して欲しい」

「え!もしかして1人で突破口を?」

「本気を出すから、しっかり付いてこい!!置いてきぼりになりたくなければな!」

ジンが笑顔で言うと歩き出す


「やっぱりジンはバカか?1人で突破口等不可能なのに!」

ルシオはジンの後ろ姿を見ながら呟くと周囲の者達にとにかく突破して逃げろと言う


ジンはある程度近付きゴブリンが攻撃態勢を取るのを確認すると一気に走り出す

「え!!速い!!」

美咲は驚き声を上げるとクレアとサーラは美咲の背中を押して走り出す

「ジン様から離れちゃダメ!!」

クレアが言うと美咲も全速力で走り始める


ジンは接近した瞬間剣で横に振りゴブリンを真っ二つにすると周囲のゴブリンを次々と倒して進む、ゴブリンはジンに武器を向けるがジンはその瞬間かわしながらゴブリンを両断していくとオーガが前方に現れるとジンは闘気を纏い振り抜く

「ぎゃーー!!!グガーーーーー!!」

奇声をあげながらオーガは次々と下半身と上半身が斬り離され倒れていく


「凄すぎる・・・あれがジンの本気か!!人技じゃ無い!!本当に美咲より強いのか!!あり得ない実力だ!!」

ベクトルは走りながらジンの動きを見ている

「強い!なんだ!!あの動きは!!」

ルシオは余りの凄さにジンから目を離せないでいると、後ろからゴブリン達が走ってくる

「ルシオ!追い付かれるぞ!防衛態勢を整えろ!!」

ベクトルが急いでルシオに言うとルシオは後ろを見て武器を構える


「美咲!!クレアとサーラを連れて先に行け!」

ジンが言う

「ジン!無茶よ!1人置いていけない!!」

「馬鹿か?お前が行かないと後の奴らはいつまでここに残すんだ!!足手まといだ!!」

「必ず生きて戻ってきて!!」

美咲は大声で言うと走り抜けていくと他の人達も追いかけていく

「ジン!もういい先に行け!!」

ベクトルが大声で言う

「邪魔だ!さっさと美咲を追え!!お前は冷静だ!!状況は理解出来るだろ!!」

「すまん!!この借りは必ず返す!!だから必ず死ぬなよ!!」

ベクトルが言うと走っていくとルシオはジンを見てから走っていく

「ジン!!!お前が最強だ!!絶対に死ぬなよ!!」

ルシオが叫ぶ

「さてと本気で殲滅するぞ!!!」

ジンが気合いをいれるとドリーが嬉しそうに笑う


2日後美咲達はボロボロになりながら1番近い町に到着する

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