第20話 ドリアードと愚か者
ジンは急いで森に向かうと森の近くに人がテントを張っている
「あれがドリーに喧嘩を売る人か・・・」
「ジン様昨日から結界に入ろうとしていました」
ドリーが余裕を見せている
「なるほどね・・・だから脅しか」
ジンが苦笑いしている
「ジン様がいれば無敵だから」
「じゃあ嫌がらせしておくか・・・魔物でも集めて包囲してしまう?」
ジンが微笑むとドリーは結界を解くと周りに魔物の気配が集まり始めるとジンは走り始めて森の近くで待っているとと近付く気配を確認してから森に入る
「ジン様後は魔物が取り合いを始めると思います」
ドリーが笑いながら言う
「魔物狩りを楽しんでくれれば良いけどね」
ジンが微笑むとドリーは嬉しそうに飛び回っている
夜になるとジンは一度森から喧嘩相手の様子を確認する
「ジン様酒盛りをしていますね」
「壊滅的な打撃でも与えるかな?」
ジンが微笑んでいる
「何をしますか?」
「反対側から魔物を呼び寄せようか?」
「え!どうやって?」
「近くにまで来たら結界内に入って次の場所におびき寄せれば次第に近付くからね」
ジンがニッコリすると早速魔物が多い山側に向かうと魔物の攻撃をかわしながら誘導していく
「ジン様かなりの数になりました!」
「そろそろ結界内に戻るぞ」
ジンは本気で走りながら森の結界内に入る
「予想通り魔物はかなりの数が町との間の領域に入っています、明日が楽しみです」
ドリーは笑いながら飛んでいるとジンは寝るために木の家に帰っていく
翌朝ドリーはご機嫌で踊っている
「ドリーどうしたのか?」
「ジン様が誘導をした魔物が人間達と戦いになっています、人間達が倒した領域を奪いあいを始めました」
「そうか・・・・町も被害が出ないことを祈ろう」
「人間達街道沿い方向に逃げ始めました」
ドリーが微笑みながら言う
「じゃあ反対方向も誘導して、回り込ませるか?」
ジンが笑う
「ジン様やりましょうー愚か者が森に近付かないようにしましょう」
ドリーが踊りながら言うとジンは早速誘導を始めると魔物はドリアードの森の周囲の領域に次々と進出していくと喧嘩を売りに来た人間達は逃げ出していく
「ジン様!人間はどんどん逃げています、だけど魔物が増えすぎました」
ドリーが苦笑いしている
「冒険者達に稼がせれば良いけど多かったかな?」
「森には被害は無いのでどうでも良いです」
「少し様子を見たら町に行ってみるか・・・」
ジンは考え込んでいる
2日後町に向かい町に向かうと町の入り口は警備している人がいる
「魔物が多い中良く来たな」
「なんで増えたのでしょう?」
ジンが苦笑いする
「噂では、ドリアード様が怒り、加護を辞めてしまったと言われている」
「え!加護を辞めた?」
「数日前町中の木が枯れてその後から魔物が急増したからな・・・」
「どうしてこんなことに?」
「森に手を出した愚か者がいたせいだと言われているが、理由はわからない」
警備をしている人は暗い顔になるとジンは町中に入っていくと冒険者ギルドに向かいギルドマスターに会いにいく
「ジン殿!!」
ギルドマスターが不安そうにしている
「ギルドマスター顔色が悪いな」
「ドリアード様はもう助けてくれないのでしょうか?」
「ドリアード様は魔物の動きは無視しています」
「もう無理なのか・・・」
「謝り続けるしか無いでしょう・・・いつ許してくれるかは解らないけど・・・」
「やっぱり・・・・欲を出したから罰なのか・・・」
ギルドマスターが落ち込んでいる
「ドリアード様に暇を貰い、旅に出るつもりです」
ジンが真剣に言う
「ジン殿!!旅にでないでくれ!!ドリアード様と直接話せる人が居なくなる!!」
「無理です・・・今回の事でこの選択しかこの町を助けられる見込みが無いので」
「町が助かる見込み?」
「森に町を飲み込ませるか、手助けをしないで頑張って貰うかの選択なので、後者にするしか無かったですね」
「うっ!!そうですね・・・・」
ギルドマスターが涙目になっている
「少し準備をしてから旅に出ます」
ジンはそう言って冒険者ギルドを後にする
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