第19話 ギルドマスターとドリアード
ジンは帰ろうとすると職員に呼び止められて、ギルドマスターと話をする事にする
「ジン殿今回の討伐お疲れさまでした」
ギルドマスターが微笑みながら言う
「社交辞令はどうでも良い!本題は?」
「ドリアード様の森に人は入っても大丈夫ですか?」
「無理だな・・・魔物も人も入れないようになっている」
「入れるようにしては貰えないのですか?」
「無理だろう・・・結界が無くなれば大量の魔物が押し寄せる、逆を言えば森を通り抜けれないから魔物もこっち側に来れない」
「そうですか・・・残念です・・・何故結界が?」
「魔物に狙われているからだな・・・あの土地の魔力溜まりは大きくなったから下手に大物に奪われれば、凄く強力な魔物が生まれるぞ、それで良ければ良いが・・・」
「もし生まれたら太刀打ちは出来ますか?」
「無理だな・・・」
ジンが苦笑いする
「結界を抜けれたらどうなりますか?」
「守護者にボコボコにされるだけだな・・・かなり強いぞ」
「そうですか・・・・あれだけの資源が手をつけれないなんて・・・・」
「欲を出すのは辞めといた方が良いぞ・・・ドリアードの加護が無くなれば、森は無くなるぞ・・・そして周辺の草原も岩場に逆戻りだな・・・魔物の巣窟になったら人は住めないからな・・・・」
「そうなったら・・・・町は終わりですね」
「そうだな・・・それだけで済めば良いが・・・地域の活力が無くなれば周囲も崩壊するな」
「え!」
「森と言う森が失われて全部を岩場になるかもな・・・ドリアードが失われれば」
「本当に・・・・」
「精霊が森を守っているが、守るものが居なくなれば、森を育て守るものが居なくなるのだから仕方無いな・・・そうなりたい馬鹿は中々居ないと思うが・・・居たら人間が自滅だな」
「・・・・・どうすれば・・・・」
ギルドマスターは青ざめている
「どうした?まさか本当にドリアードと喧嘩するつもりだったのか?」
「・・・・・その様に言っている人がいる」
「自滅したくないから・・・どこか遠くに行くか・・・死にたくないからな」
「ジン殿ならドリアード様に少し恵みを分けて欲しいと頼めませんか?」
「は?今押さえて何とか森を町側に広げない様にしているが、それが出来なくなると・・・・終わりだな」
ジンが真剣に言う
「そんな・・・・」
ギルドマスターは青ざめ始める
「ジン様脅しましょうか?」
ジンが頷くと
「え!町の周りの草木が生えない土地にする?そんな事にしたら!!ちょっと待ってくれドリアード!は?もう許さない?」
ジンが苦笑いしている
「ジン様面白い!じゃあ町中の木は全部を枯らすね」
ドリーが集中する
「え!今から町中の木を枯らす!!」
ジンが慌て出す
「え!!なんだって!!本当にドリアード様が!!」
ギルドマスターが驚くと慌てて外を見ると近くの木が枯れ始める
「大変だ!!頼むドリアード様に辞めて頂く様に言ってください!お願いします」
ギルドマスターが慌て始める
「ドリアード様止めてくださいお願いします」
ジンが言う
「え!止めない?何故?・・・・人間が悪い!全部を自業自得?なんでですか?」
ジンが呟いている
「もう終わりか・・・・ギルドマスターが崩れ落ちる」
「ギルドマスターどうしましょう・・・何かドリアード様の怒りを静める手立ては有りませんか・・・・」
ジンが苦笑いしている
「大変です!!町の木が異常な早さで枯れ始めています」
職員が慌てて入ってくる
「ドリアード様が怒った様だ・・・どうすれば・・・」
ギルドマスターが呟く
「え!精霊様が!!どうなるのですか?!」
「解らないけど、まさか木を枯らせるなんて知らなかった」
ジンが呟くとギルドマスターが頭を抱えている
「ジン様一度止めますね」
ドリーが笑顔で言う
「え!次は全て枯らす?今回は許してくれるのですか?・・・・・森に近付いたら次は解っている?」
ジンが呟くと苦笑いしているのをギルドマスターが見て苦笑いしている
「どう言うことだ?」
ギルドマスターが言う
「どうやらイタズラの脅しの様ですね・・・森に行って本体に有ってどう言う事か聞かないといけなそうです」
ジンが苦笑いしている
「これで脅しか・・・本当に怖いな・・・」
ギルドマスターが青ざめている
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