第2話

「道を開けてください!」

「この中に医者はいますかー!」

優雅が迷宮ダンジョンの近くに到着すると沢山の警察や救急車などの者達が迷宮ダンジョンに人を近づけられないように動いていた。

それを見た優雅はなんとか人混みの中を通り警官の近くまで向かい警官に声をかけた。

「すいません!、入れてください!」

「申し訳ございません…今は立ち入り禁止ですので……」

「でしたら……ここの最高責任者か管理者を呼んでください!」

優雅は警官に今回の迷宮ダンジョンの管理者と責任者を知っているので、警官になんとかどちらかに会わせてもらえるように言ったが警官は優雅の話しに耳を傾けずに引き続き警備を始めた。

「もういい!」

すると、優雅は無視をされている警官に手っ取り早く中に入れてもらうために胸ポケットから一つの手帳を警官に見せた。

「そこの警官!」

「ん……えっ!?」

「早急に責任者か管理者に会わせろ!」

「はい!、た…ただいま!?」

警官はそう言って近くにいた先輩の警官を呼び優雅の手帳を見せると警官は無線で本部に連絡をとり優雅を本部のテントに向かった。

「待ってろ……朱奈!、萌歌!」

優雅は本部のテントの前に立っていた警官に手帳を見せて本部のテントに入って行った。

すると、目の前に軍の制服を着た二人の男性と目に傷のある警官が座っていた。

「柳川大佐……」

「久しぶりだ…葛西少尉」

「優雅君!、来てくれたのですね!」

「遅れてすまない…三原管理長」

「葛西少尉…三原管理長…まさかこの子が……」

「はい!、鈴原警官……この方が日本迷宮攻略部隊大佐であり、現在世界に五人しかいないランク特1級の迷宮王ダンジョンシードの柳川優雅様です!」

優雅を見た葛西少尉と三原管理長は清々しい表情をしながら鈴原警官に優雅を紹介したのを見た優雅は顔を赤くして手で顔を隠して葛西少尉と三原管理長に「やめてくれー」と思いながら後ろを向いて縮こまった。

「若いとは聞いていたが……さすがに若すぎる……」

「失望しましたか~…」

「いえ……失望というよりその若さで大佐なんて尊敬させていただきます」

「それで…大佐」

「どうした……葛西少尉」

「まさか……迷宮ダンジョンに潜ってくれるのですか?」

「まあ…幼なじみの女子二人を助けに行くつもりだ」

「行方不明者の捜索を頼めますか……」

「もちろん!、それも引き受けよう」

「感謝します!、さすが大佐!」

「では、行ってくる!」

「はい!、よろしく頼みます!」

葛西少尉は優雅に行方不明者のリストの載った紙をもらい優雅が紙をズボンのポケットに閉まっていると、葛西少尉は優雅に赤いマントを嬉しそうに渡した。

そして、優雅は軍の赤い大佐の階級を示すマントを身につけて葛西少尉と三原管理長と鈴原警官に見送られて迷宮ダンジョンに潜って行った。

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迷宮王【ダンジョンシード】 鮫紙 大使 @haya1215

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