応援コメント

第12話 記者会見」への応援コメント


  • 編集済

     はじめまして。

     自主企画「【5作品限定★感想書きます】可愛い女の子が主人公の小説が読みたいんじゃあ!」にご参加いただきありがとうございます。

     さっそくですが感想をば!


     ◇気になった点……

     テンポの悪さに少し疲れてしまうところがありました。

     物語序盤で、バイクにのって古墳までデートに行くシーンがありますが、

    「 …このまま流山街道を走るのかと思いきや、彼女は江戸川の土手下の道に出て北へと向かった。
     (中略)
     野田の先の宝珠花橋で江戸川を渡り、埼玉県に入ってさらに土手沿いを北へ…。」

     という長い文章があります。

     私は地元民ではないので違っていたら申し訳ないのですが、実際に存在する地名や道路だとおもうのですが、果たしてこの説明が物語に関係するのか? と考えると、否と思います。

     ディテールは時として重要とは思いますが、物語の大筋に関係のないものはテンポを悪くするので、ここで脱落してしまう読者もいるのではないかと思います。


    「僕と甲斐路 優はJR東北線快速列車のE231系二階建グリーン車輌の座席にて宇都宮に向かっていた。
     先ほど7時57分に上野駅を発車したこの列車は、現在蓮田市付近を走行中、宇都宮には9時27分に到着予定だ」

     という一文は、

    「僕と優は快速列車で宇都宮に向かっていた。宇都宮には9時27分に到着する予定だ」

     と略しても、物語の進行に影響を与えないと思います。いっそ、「快速列車で僕たちは9時半に宇都宮に到着した」でもいいかもしれません。

     私がなぜテンポを気にするかというと、読者は「詰まってしまうとそこで読むのをやめてしまう」からです。どんなにおもしろい物語だとしても、読者はストレスを感じてしまうとそこで読むのをやめてしまうのです……。
     
     もし森緒さんが「多くの読者に最後まで読んでほしい」とお考えでしたら、テンポ良くしてみてはどうでしょうか。


     ……ちなみに私は、大昔に第二次世界大戦後を部隊にしたミリタリーものを書いたのですが、その中で、

     戦艦が主砲にて敵艦に砲撃を行い見事に着弾する、という場面をこれ以上ないくらい緻密に説明したところ(戦艦〇〇の主砲は〇〇インチで、その初速は秒速〇〇メートルである。主砲の内側に張られた銅板のライフリングは、現代の技術では失われた職人技であり……などなど)「そんなの聞いてないよ」と感想をいただいたことがあります笑


     ◇良かった点……

      コミカルな展開や、ヒロイン(実質的に主人公ですね)の突飛な言動のために、ややもするとただのコメディになってしまいそうなところを、怪獣につかまって高所からバスが落とされたり(乗客の高齢者がかわいそうでした)、深刻な被害が出るなどして引き締められ、だんだんとシリアスになっていく展開がたいへん良かったです。

     最初の数話を読んだだけでは、ん? これはもしかして特撮みたいな路線でいくのか? と思っていたので、意外性もありました。


    ◇主人公が可愛い女の子か?
     
     企画が「可愛い女の子が主人公の小説が読みたいんじゃあ!」ですので、それについて触れさせていただきます。

     甲斐路優が可愛いかどうか。たいへん恐縮ですが、私個人としてはあと一歩かな?と感じました。行動力、知識、コミュニケ―ション力、個性もある人物なのですが、可愛いな!と思うところはここまでありませんでした。

     何をもってして可愛いとするかの定義にもよるのですが、可愛いというよりも魅力的・友達にしたい・一緒にいると楽しい
     といったキャラクターだと思います。

     では長くなりましたが、以上を感想とさせていただきます。
     ふだん読まないジャンルでしたので、たいへん新鮮で、楽しませてもらいました。映画のシン・ゴジラが好きなので、このあとの首相(名前が……!笑)のシーンなどもあとでしっかり読ませていただきます。

    作者からの返信

    たいへん丁寧かつ真摯な感想コメントを頂きまことにありがとうございます。

    企画に参加させて頂いた甲斐があったと感謝しております。

    テンポの問題はですね。…確かにバイクでどんな道を走ったとか、車輌がE231系二階建てグリーンとかは話の大筋に関係無いですよね。
    特撮怪獣ものを期待して読んでる人からしたら、さっさと怪獣出して自衛隊とドンパチ戦闘シーンに持って行けや!と思うかも知れません。

    だけどこの、どうでも良いディテールの所は、私が書きたいから書いてる訳で、仕方ないと思っております。
    読む読まないは読者の自由なので、ここを読み飛ばそうが、読むのをやめようが、それはもうどうぞご自由に!
    と開き直っています。

    ヒロイン甲斐路 優については「可愛い」女の子と言えるか?も確かにビミョーかも知れませんね。
    そもそも私自身、ラブコメやらファンタジーやら異世界転生やらに興味なく、当然それらを読まないので、万人受けするような「可愛い」女の子なんざ書けないんですよ。

    私としてはこれでもストーリーの中で、精一杯甲斐路を「可愛く」描いたつもりです。

    私が最も重要視して描きたかったのは、シーンリアリティと、それを重ねることによって現実的に思えるストーリー展開です。
    それが読者に伝えられたなら、きっと面白いエンターテイメント作品になっていると信じています。

    もしもこの先も読んで頂けたなら、またコメント頂ければ嬉しいです。

    よろしくお願いします。


    では。




  • 森緒 源様
    小語と申します。企画へのご参加、近況ノートにお越し頂きありがとうございます。

    怪獣というと、私は昭和初期/平成のゴジラ・ガメラとウルトラマンの敵が思い浮かびます。
    今回の怪獣はラドン的な鳥型の怪獣なのですね。

    物語は乙掛さんの一人称で進み、序盤で甲斐路さんが魅力的に書かれていると思います。
    最初は平和な青春の日常が書かれ、突如怪獣の出現で平和が壊される展開がいいですね。前半がデートで平和なだけ、平和が壊されたときの衝撃が際立っていると思います。

    U - ホークの被害の話で主人公が目撃するのでなく、被害者自身の目線なのが衝撃的です。
    映像にしたら迫力がありますし、被害者に名前があることで、その人にも人生があり、悲惨さが伝わります。

    全体的に地名や地理について詳しく描写されているのが上手いと思います。
    情景描写が丁寧なので、登場人物がどのような場所にいるか思い浮かべやすく、怪獣がどこで暴れているか分かりやすいです。

    9話の緊急対策会議は怪獣映画のお約束のシーンではないでしょうか。
    会議の様子に緊迫感があるし、甲斐路さんをバカにされて怒る乙掛さんは、やっと男を見せたなと思いました。頑張れ乙掛!

    地名や地理が具体的で、会議の様子やマスコミがでしゃばって撃墜されるなど、こだわりが感じられます。
    怪獣という存在が荒唐無稽にならないようにリアルに物語を描こうとしているのが伝わりました。

    長くなるので、いったんここまでにします。
    後半も読ませて頂きます。

    作者からの返信

    「怪獣少女 甲斐路 優」をさっそく読んで頂き、かつ丁寧なコメントを貰えるとは嬉しい限りです。

    主人公二人を高校生の少年少女にしたのは、今の若い読者層に少しでも取っ付き安くしたいと考えてのことです。
    私の世代と違って今は怪獣映画自体がほとんど無いですしね。

    作品を書く上で心がけたのは、甲斐路 優を物語のスターとして描くこと、乙掛 輝男を作品の中でヘタレくんから少しずつ成長させること、怪獣 VS 自衛隊のバトルは派手さよりもシーンリアリティーを重視することでした。
    火力攻撃を市街戦でバンバンやったら子供向け特撮30分ドラマになっちゃいますからね。

    小語さんのコメントを見る限り、その辺りの苦心をちゃんと評価頂けているようなのでホッとしています。

    ありがとうございました