11 針金虫

お腹いっぱいになった酔っぱらい。


その場で寝ちゃいました。



詐欺師と子分は


もう一週間も食べていません。



チンピラは、まだ元気だけど


イタズラした効果が出てきました。



チクッと刺したのは、僕です。


僕はハエ。


何でもできる、ハエ。


チンピラが、痒い足をボリボリかきむしります。




血に混ざって


足からにょきにょきと


針金虫が出てきます。


!!


怯えるチンピラ。


足から湧いてくる針金虫。


僕からの、ささやかなプレゼント。


そして半狂乱。


楽しいな。



詐欺師と子分は


それを無表情で眺めています。



このままでは


死んじゃうかもしれないので


もっと良いプレゼントをあげることにします。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る