桃源郷の女王

登場人物

香月（こうげつ）天音（あまね）

齢１５にして両親の後を継ぎ、妓楼【香月屋】を継いだ遣手（やりて）。

浮世離れをした白髪と金色の瞳の美貌を持ち、普段は妓楼の二階の奥の部屋で仕事をしながら店の決まりを厳しく取り締まっている。

人間が欲に塗れた姿を見るのを好み、今の仕事を天職だと思っている。

男達からは心酔と狂愛という狂った愛情を向けられている。

愛歌（あいか）

妓楼【香月屋】で働いている２３歳の青年。

絹の様に滑らかな金髪と、赤い瞳を持つ美青年。

遊郭で最上位である花魁の地位を持ち、現在は振袖新造（ふりそでしんぞう）の緋毬を預かり、面倒を見ている。

しっかり者で、情に厚い。心配性の為女王である天音に対しては酷く過保護。

低く伸びのある声を持ち、その声を生かした和歌読みが得意。

一葉（いちよう）

妓楼【香月屋】で働いている１９歳の青年。

栗色の柔らかい髪に、緑色の瞳を持つ美青年で、愛歌とは人気を競い合っている。

愛歌と同じく遊郭で最上位である花魁の地位を持つ。

現在は弟分として、妓楼【香月屋】で働いている１９歳の青年。

振袖新造（ふりそでしんぞう）の夕霧を可愛がり、面倒見ている。

心穏やかで、人当たりの良い性格の為、他の男達の纏め役を買って出ている。

作法の腕前は一流で、多くの本を読んでいる為かなり博識。

朧（おぼろ）

妓楼【香月屋】で働いている１６歳の青年。

藍色の髪の毛に、桃色の瞳が特徴的なミステリアスな少年。

元・愛歌花魁の振袖新造（ふりそでしんぞう）で、最近水揚げされた。

遊郭での地位は部屋持（へやもち）で、大見世である香月屋では最下級の地位。

実は元々、武家の次男坊だったが、とある事情で５歳の頃に売り飛ばされた過去を持つ。

自分から何かを喋りたがる性格ではなく、聞き上手のマダムキラー。

夕霧（ゆうぎり）

妓楼【香月屋】で、振袖新造（ふりそでしんぞう）をしている１４歳の少年。

白銀の髪の毛に、夕焼け色の瞳を持つ美少年。

一葉花魁の元で振袖新造をしており、実の兄の様に慕っている。

まだ体を売ったことが無い為、かなり初心で女性との免疫力が低い。

緋毬とは、親友のような間柄でよく一緒につるんでいる。

緋毬（ひまり）

元は孤児で、香月屋の庭に捨てられていた１４歳の少年。

緋色の髪の毛に、青い目を持つ端正の容姿を持つ。

天音の両親に拾われ、天音とは実の姉弟のように育ってきた。

振袖新造（ふりそでしんぞう）で、現在は愛歌花魁の元で身の回りの世話や客が立て込んだ時の代理を務めている。

姉であり、女王様である天音を盲信的に心酔している。