第962話 【番外編】アマビエさん、元通り

「すみません、食べたいだけ食べさせていたらこんなことに」


 ちょっとスリムな段階で止めておけばよかった、と思っても後の祭りである。


「まあ、痩せすぎよりいいよ。あの状態は流石に心配だったし」

「あ、これお金の残りです」


 僕は社長に財布を返した。結局北海道物産展以外ではさほど使わなかったため、ほとんど残っている。


「いいよ、君たちが持ってて。またアマビエに関して、何かあるかもしれないし」

「そういうわけには……」


 僕たちは抵抗したが、社長は受け取ってくれなかった。アマビエさんに手を振って、さっさと車で立ち去ってしまう。

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