第961話 【番外編】アマビエさん、ぬいぐるみ

「そういう問題ではない」


 憮然とするアマビエさんをよそに、事務の子はまだ笑っていた。


「うちでも一緒に寝ましょうね。なんなら抱っこもしてあげますよ」

「ぬいぐるみ扱いとは心外であるぞ!」

「はいはい」


 アマビエさんは憮然としながら、事務の子に連れ去られていった。


 それから数日、パートさんの家にまで乗り込んで順番にみんなに甘やかされ、アマビエさんはふくふくと元に戻っていった。


「ただいま。みんな、アマビエの面倒を見てくれてありがとう」


 社長は結局、出かけてから四日後に帰ってきた。


「……ずいぶん膨らんだね」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る