第957話 【番外編】アマビエさん、つっかい棒

 買ったコロッケとスープカレーが想像以上に重く、何度もおばあちゃんが引いているコロコロが欲しくてたまらなくなった。


「つ、着いた……」


 家に着いたときには、今日食べた分のカロリーを全て消費しきった気さえした。僕はとりあえずアマビエさんを玄関にたてかけて、部屋の床に使っていない毛布を敷く。


「はい、こっちですよ」


 つっかい棒のように斜めに立っていたアマビエさんの手を引き、部屋の中に招き入れる。毛布のようにごろりと転がすと、アマビエさんは寝息をたて始めた。眠って大人しくしていると、かわいく見えなくもない。


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