第888話 【番外編】アマビエさん、威嚇される

 するといきなり、左手からけたたましい鳴き声が聞こえてくる。


「鳥かな……」

「あそこですよ。フラミンゴの群れがいる」


 確かに入り口入ってすぐ、池の水場に数十羽ものピンクの群れがひしめいている。それがてんで勝手に鳴くものだから、けたたましいことこの上ない。


「うるさい連中だな」


 近くに寄ると、いつも騒がしいアマビエさんが顔をしかめるほどの音量だった。


「グエ?」


 群れの一匹が、柵越しにアマビエさんを見つける。


「グエエ」

「クエエ」

「キケ──!!」


 めちゃくちゃ威嚇された。


「アマビエさん、フラミンゴに昔なにかしました?」


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