第886話 【番外編】アマビエさん、清浄をやめる

「これで三人と二体か。あと一人でそろうね」

「え? まだ誰か来るんですか?」


 薬局長とクタベさんは無理だし、妹たちにはそもそも声をかけていないのだが。アマビコさんにも事務の子にも、心当たりがないらしい。


「薄情だな、お前ら。最近入った奴がいるだろう」


 アマビエさんが清浄をやめて話し出した。


「え、もしかしてパートさん?」

「そうだ。あいつ、動物好きらしくてな。行きたいと言うから」

「ごめん、君たちに言うの忘れてた。構わないかな?」

「僕は全然」

「私も大丈夫です」

「良かった」


 社長はほっとした顔になっていた。

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