第842話 アマビエさん、役にたたない

「上手くいってほしいですねえ。優しそうな人じゃないですか」

「僕もそう思います。キャリアは十分だし、面接で余計なこと言わなきゃ大丈夫でしょう」


 しばらくたって、上からの内線電話が鳴った。まずクタベさんが会話をはじめる。


「こうやってつながってるのよ。何かしゃべってみたら?」

「……ゴミですみません」

「それはダメ、弱男さん!!」


 自虐が漏れ聞こえてきた。僕は思わず、木の後ろから見守るお姉ちゃんのように小さく声を出してしまう。


「さっそく余計なこと言ってる……」




【薬局あるある】面接で思わず本音が漏れることも。

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