第843話 アマビエさん、サポート開始
事務の子にも聞こえたらしい。ああ、僕が代わりに答えてあげたい。
「あ、でもアマビエさんが弱男さんの背中をはたきました」
事務の子は調剤室が見えるカメラをのぞいている。僕はいたたまれなくなって、こっそり様子を見に行った。
すると、扉が少し開いていて、アマビエさんの声が聞こえてくる。
「アマビエを見ろ。胸を張り背筋を伸ばしてみるのだ。他に言うべきことがあるだろう」
「言うべきこと……」
「例えばカレーパンが食べたいとか、今すぐ家に帰って休みたいとか」
【薬局あるある】エージェントの方が足を引っ張ることもごく稀に……ある。
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