第841話 アマビエさん、伊達メガネ
そしてその傍らには、なぜかしたり顔のアマビエさんがいる。
「付き添いのアマビエである」
伊達メガネまでかけているのが小賢しい。
「弱男だけでは頼りないゆえ、同席させていただく」
面接に、紹介会社のエージェントが参加するのは珍しいことではないが……それがアマビエさんで本当にいいんだろうか。
「分かりました。では、こちらへ」
調剤室へ皆が入っていく。取り残された僕と事務の子は、どちらからともなく視線を合わせた。
「あの人が例の?」
「です」
【薬局あるある】エージェントによっては、面接に同行してくれるところもある。
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