第824話 【番外編】アマビエさん、役に立つ

 確かにあれに比べたらマシかもしれない。


「片付けましょうか。鉄板も冷えてきたし」

「お兄ちゃん、チョコレートが余ってたら私にちょうだい」

「分かったよ。ビニール袋にでも入れて持って帰れ」

「ゴミはこっちの袋に入れてくださいね」


 当然アマビエさんはてきぱき動くタイプではなかったが、それでも何かしなければという意識があるようで、ゴミ袋を持って立っていた。少しはダイエットになるといいが。


「よし、完了」


 三十分もすると、部屋はすっかり綺麗になった。僕はアマビエさんからゴミ袋を受け取って、口を縛る。


「じゃ、私たちは帰るわ」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る