第816話 【番外編】アマビエさん、負けん気が強い
「意外に美味であった」
「……いやいや、さすがにそれは強がりでしょう」
「負けん気強いものね、あなた」
その手は食わないぞ、と僕とクタベさんが肩に力を入れている横で、センセイがチョコたこ焼きを口に入れた。
「……ほんと。とろけたチョコが意外と生地にあいます。こういうお菓子だって言われたら納得するかも」
「え、じゃあ私も」
センセイの様子を見て、妹も食べる。
「あ、これ美味しい! 甘塩っぱいケーキって感じで」
「うええ!?」
そこまで言われると、僕たちも食べないわけにはいかなかった。
「……確かに、壊滅的にマズくはないですね」
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