第671話 【番外編】アマビエさん、嗅ぎつけた?

「いいなあ。僕も後でやろう」


 僕が食べているのは、薬局長お手製の角煮。それをタレと一緒にご飯にのせている。やわらかい角煮は箸で簡単に切れ、うまみの凝縮したタレは米と混ざり合って確かな存在感を示す。インスタントとは比べものにならないほど濃厚で美味しかった。


「さすが薬局長……」

「圧力鍋があれば簡単にできるよ」


 薬局長は笑うが、そもそもうちにそんなものはない。


「鮭フレークは蛋白が取れそうだ」


 僕たちが買ってきた鮭を、アマビコさんが美味しそうに食べている。やはり買ってきたものを喜んでもらえると嬉しい。

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