第669話 【番外編】アマビエさん、想像で登場

 アマビエさんが聞いていたら、よだれを垂らしそうなメニューだった。


「そう。じゃあ、ちょっと試してみようかしら」


 クタベさんはさっそく、バターを小盛りのご飯の上にのせた。温かいご飯の熱でバターはすぐにとろけて、黄金色の液状になる。そこに醤油の黒が混じり合った。


「言っちゃ悪いけど、見た目は地味ね」

「食べれば分かりますから」


 事務の子に促されて、クタベさんは渋々ご飯を口に運ぶ。しかし噛んでいるうちに、だんだん笑顔になっていった。


「本当に美味しいわ」

「でしょ! 疲れてもうなーんにも作りたくないって時に最高ですよ」

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