第665話 【番外編】アマビエさん、話題になる

「手当たり次第探したところで時間切れになると思うけど。念のためね」


 涼しい顔をして言うクタベさんを、僕は畏怖の目で見つめた。


「アマビエさんって、あの面白い妖怪でしょ? 主人からよく聞いてるわ。その子はなんでいないの?」

「手短に言えば、ドクターストップです」


 顛末を聞いた奥さんは、面白そうに笑った。


「そう。じゃあ、頑張ってダイエット成功したら、うちにご招待しましょ」


 それを聞いたら、アマビエさんもやる気になってくれるかもしれない。僕は少し希望を抱いた。


「そろそろメインのご飯が炊けるから、おひつに移しましょう」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る