第664話 【番外編】アマビエさん、メリーさんと化す

「アマビエさんも、こういうものを好きになれば太らないのに」


 嘆息していると、またスマホが鳴った。


「われ あまびえ いま えきにいるの」


 僕はスマホを抱いて、文字通り飛び上がった。


「く、クタベさん!!」

「……どっかの悪霊みたいな真似してくるわね。仕方無い」


 スマホの画面を見たクタベさんは、何やらむにゃむにゃと念を唱え始めた。しばらくすると、彼女はすっきりした顔で僕にスマホを渡す。


「一応、この家に邪悪な妖怪除けの結界を張ったわ。これで少なくとも、強引に侵入はされないでしょう」

「そんなことできたんですか……」

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