第658話 【番外編】アマビエさん、かぎつける

「これ、少しだけどお菓子よ」

「低糖質のトレーナー用パンもある。俺も食べたが、結構美味かったぞ」


 クタベさんとアマビコさんは、ちゃんと薬局長夫妻に手土産を持参していた。


「まあ、ありがとう。ゆっくりいただくわ」

「座って楽にして。すぐ前菜を並べるから」


 薬局長夫妻はてきぱきと立ち働く。僕たちも突っ立っているわけにいかず、グラスや食器を運ぶのを手伝った。


「ん?」


 その合間に、スマホが鳴った。僕のSNSに、社長のアカウントからメッセージが届いている。


「われ あまびえ やくざ いまどこ」


 滅茶苦茶怖かった。


「あら、どうしたの?」

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