第654話 【番外編】アマビエさん、人外に欺かれる

「よう」

「お疲れ様」


 アマビコさんとクタベさんだ。彼らは薬局長への手土産なのか、膨らんだ紙袋を持っている。


「今着いたところですか?」

「そうよ。買った物の見せ合いをしてたの。そっちはだいぶ大荷物ね」

「お酒も入ってるので。食品でいうと……」


 僕たちも買った物を見せようとしたところで、車のクラクションが聞こえた。そちらに目をやると、白いワゴン車が止まっている。


「みんな、お待たせ。乗って」

「お世話になりまーす」


 薬局長の声に誘われて、僕たちは車に乗り込んだ。荷物をトランクに置かせてもらい、身軽になって車外に目をやる。

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