第653話 【番外編】アマビエさん、瓶詰め好き?

「明太子や牡蠣の瓶詰めもありますよ」

「牡蠣は高いけど、明太子なら買えそうだね」


 予算と相談しながら、瓶詰めを籠に入れていく。稀少な部位を使った鮭フレークも欲しかったが、三倍以上の値がしたので諦めた。


「買っていく食材はこれくらいにしましょうか」

「そうだね、後はお酒を用意しないと」


 薬局長ご夫婦はあまりお酒を飲まないらしく、ビールや発泡酒の買い置きはないと聞いていた。僕たちは適当に見繕って、酒を買いこむ。


 重くなったカートを僕が引いて、電車で薬局長の家に向かった。最寄り駅に着くと、出口で知った顔が手を振っている。

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