第645話 【番外編】アマビエさん、興味を失う

「お粥って病人食のイメージしかないですねえ」


 事務の子が正直な感想を言った。


「ホタテと干しエビで出汁をとってじっくり煮込むと、美味しい海鮮粥になるのよ。今度、美味しいお店を紹介しましょうか」

「わあー!!」


 事務の子の目が輝いた。


「お粥は良いですね。水分を含むので、ご飯が少なくても満足感があります」

「ダイエットにはもってこいだぜ。……オートミールなんかで作るとより良い感じだがな」


 文句のつけようがないのか、ヨゲンノトリさんの黒い頭がおとなしい。


「私の好きな物は……正直、あまり褒められたものでは」

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