第642話 【番外編】アマビエさん、ひるまない

「もったいない。タケノコご飯やマツタケご飯は、その季節にしか食べられない日本の粋ですよ」

「ぐぬぬぬ」


 僕が言うと、アマビエさんは苦悩していた。


「しょうがないだろう、そいつは粋じゃないんだから」


 今度はアマビコさんまでやってきた。ヨゲンノトリさんと一緒である。これで社長が居たら、知り合いが一同に会することになった。


「キノコやタケノコといった繊維の多い食品は、ダイエットの味方でもあるというのに」

「馬鹿はどこまでも馬鹿だな」

「なにおう」


 二対一(正確には三対一)であるというのに、アマビエさんはひるまなかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る