第632話 アマビエさん、まだ転がる

「色々なところで活躍されてるんですねえ」

「知らなかった。薬剤師といえば、研究しかイメージがなかったから」


 クタベさんに、薬局長が苦笑した。


「研究職は、一番難しい職業なんじゃないかな。ポストの数が少ないし、採用条件は最低でも大学院卒だから」

「そうなの?」

「常に成果を要求されるけど……新薬なんて、そう見つかるものじゃないしね」


 創薬は当たれば数百億だが、幸運にあずかれる者はわずか。数十年勤務しても、新薬に関われないことはよくある。



【薬局あるある】

 夢見て研究の世界に入っても、越えるべきハードルの数は実に多い。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る