第605話 アマビエさん、狙う

「そうですよ。友好的にお仕事をさせてもらってます」

「なら良い」


 アマビエさんは上機嫌になって、鼻歌まで歌い始めた。


「すみません、遅くなりました……って、うわ、何だこれ!?」


 すると当の卸さん──今回は配送担当の人がやってきた。薬が詰まった籠を、アマビエさんから守ろうとおろおろしている。


「そんなマズそうなもの、盗ったりするか。さっさと置け」


 アマビエさんは心外そうに、眉間に深い皺を刻んだ。


「そして失敬な奴の脇腹を狙う」

「や、やめてくれ!!」



【薬局あるある】

 当然ですが、配送の方に迷惑をかけてはいけません。

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