第577話 アマビエさん、ものぐさ
アマビエさんは憮然とした。
「……はい、これ」
僕は仕方無く荷物を下ろしてやる。アマビエさんは振り返った。
「タクシー呼んでくれ」
「徹底して歩く気ないんですね」
「うむ」
仕方がないので電話してやると、アマビエさんは上機嫌になって歌い始めた。タクシーはすぐにやって来る。
「ではな、ヤクザ」
アマビエさんは楽しそうに去って行った。……対して僕は、普通の日の何倍も疲れている。こんな時は、お酒と脂っこいものが欲しくなるものだ。
「買って帰ろうかな……ビールとさつまあげ」
【薬局あるある】
ストレスがたまった日の夜は、買い食い。
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