第573話 アマビエさん、任された

「すみません、お言葉に甘えます。これ、自転車の鍵です」

「任された」


 僕はタクシーに乗り込み、すぐに薬局へ戻った。薬局長が一包化をしている間に戻ってきた患者さんをさばき、それが終わると交代して監査を行う。一時間もすると、ようやく薬局の中は静かになった。


「いや、あのタイミングで帰ってきてくれて助かったよ、ありがとう」

「どういたしまして」

「電話から帰ってくるまでずいぶん早かったけど、もう庁舎を出てたの? それなら急かしたみたいで、悪かったね」

「いえ、実は……」




【薬局あるある】

 業務チェンジで一気に患者をさばく。

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